おしえて韓国
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今も韓国で語り継がれている、民話・昔話を紹介しています。
今月の“おしえて”
【バックナンバー】   
  Vol.1 赤いうちわ、青いうちわ


おしゃべり三人

 昔々とてもおしゃべりな三人がいました。この三人がいる席では誰もしゃべることができなくて、会話中に彼らが入ってきたら、みんなこっそりと席を外すのです。話が多いと人の悪口になりがちで、仕事もできないからです。それで彼らには友達もあまりいないのです。しかしおかしいのは友達だけではなくお金も溜らないこと。



 ある日彼らはその原因を山神に伺うために旅に出ました。山々を越え、やっと山神に会うことができたおしゃべりの三人。山神は彼らに見たことのない黄金の果実を一個ずつ渡しました。それを口にくわえていたらお金が溜ると、そして一年後にその果実を返すようにと言ったのです。
 三人が帰ってきてから二日が過ぎました。食べるときを除いて、一日24時間その果実をくわえているというのはものすごく大変なことでした。だって、人が何を言っても見ているだけ、言いたいことがあってもしゃべれずに、身振り手振りしかできないのですから。



 一ヶ月が経った頃、三人の中の二人が果実を吐いてポケットの中に入れてしまいました。「くわえていてもポケットに入れておいても同じだもん。一年後に返せばいいだろう」。二人は以前のようにおしゃべり屋に戻りました。でも残りの一人だけは変わらずに果実をくわえたままでした。話ができないから人にやらせることができなくて、何をしようとしても自分でやるしかないのです。
 以前なら口で働いたのが、仕方なく体をはるようになりました。彼は朝から晩まで体を動かして仕事をしました。家族みんなが驚いたのはもちろん、町の人々は山神に会ってからしゃべれなくなっちゃったとかわいそうに思いました。だけど皆は前より彼が好きになりました。

 いつのまにか約束の一年が過ぎて二人はポケットの果実を出してみました。どうしよう!! 果実は真っ黒に腐っていたのです。結局彼らは果実を返すことが出来ませんでした。最後までくわえていた一人だけが山神に果実を無事に返しました。
 彼はその後友達も多くなり、お金も溜めて大金持ちになりました。果実をくわえていた頃と同じように余計なおしゃべりはしなかったからです。そして口よりも率先垂範することの大事さが解ったからです。



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