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#炭火焼の美味しさ

熱 × 炭
熱とは
熱とは、物質に存在する分子の振動や運動の大きさ(エネルギー)を表しています。
分子の振動や運動が大きくなる(運動エネルギーが大きくなる)と熱エネルギーが大きくなり、その熱エネルギーを「熱」と呼びます。


熱の伝わり方
熱の伝わり方として、3種類のアプローチがあります。

①伝導
物体を介して、熱が伝わることを伝導といいます。
例えば、フライパンを使って調理する場合、ガス火でフライパンが熱せられます。熱せられたフライパンに食材をのせると、熱が食材に伝わり調理することができますね。
ガス火→フライパン / フライパン→食材 のように、直に接触することで熱が伝わっていくのが伝導という伝わり方です。

物質によって熱の伝わりやすさ(熱伝導率)に違いがあり、
固体>液体>気体の順で熱が伝わりやすくなります。

②対流
熱を蓄えた気体や液体が移動することで、他の物質に熱が伝わることを対流といいます。
液体や気体は温度が上昇すると密度が小さくなって軽くなるために上昇します。そこに周囲の密度の大きい重い部分が流れ込むために循環が生じて熱が伝わります。

お風呂や暖房のように、液体や空気を介して熱が伝わっていくのが対流の良い例です。

③輻射
熱を持った物質が放つ電磁波が、別の物質にぶつかって熱が発生する事を輻射といいます。
電磁波によって熱が伝わるため、介在する物体がない真空でも熱が届きます。太陽がとても熱いから地球が温まるのではなく、太陽から発生した大量の電磁波が地球の表面に届くために暖かくなるという話です。


熱 × 炭
炭の熱はほぼ輻射熱で、炎ではなくこの輻射熱で調理するところが特徴です。安価な炭では稀に炎が上がるものもありますが、飲食店などで使用されている硬質な炭はほとんど炎は上がりません。

炭の火には、水分が含まれていないことも特徴の一つです。
炭を構成しているものは、ほぼC=炭素です。
炭を燃やすと、C+O2=CO2となるので、理論上は炭を燃やしても二酸化炭素以外は何も発生しないという事になります。

一方、ガスが燃焼するとどうなるでしょうか。
家庭で使用されるガスは、都市ガス・プロパンガス・ブタンガスがありますが、分子式は次のようになります。

都市ガス:CH4 /プロパンガス:C3H8 / ブタンガス:C4H10

これを燃やすと、
 CH4+2O2 ⇒ CO2+H2O
 C3H8+5O2 ⇒ 3CO2+4H2O
 2C4H10+13O2 ⇒ 8CO2+10H2O

...つまり、ガスを燃やすと大量のH2O(水分)が発生する事が分かります。
ガス火は元々炭火よりも温度が低いことに加え、上述の通りガス火には水蒸気が含まれているので、食材表面に水蒸気が付着して、食材の表面温度の上昇は炭火加熱よりも遅いと考えられます。

炭には圧倒的な熱量がありますので、「強火の遠火」という焼き方が基本になります。
炭から5cm程離したところでも300~400℃近くの高温になりますので、食材を加熱するのに適している150℃前後からは大幅に高くなってしまいます。
ある程度、食材との距離を保ちながらも加熱することが出来る、これが圧倒的な熱量と輻射熱で調理ができる炭火焼の特徴と言えます。
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